銀行から融資を受ける際には貸出金利がどうなっているのか心配する人も多いでしょう。

どういった方法で貸出金利を決めるかは銀行によって多少の違いがあるでしょうが、融資を受ける銀行と会社が日常的に取引を行っていることで有利になる場合もあります。

そこで、貸出金利を決める際に融資と日常的な取引がどのように関係しているのか、解説していきましょう。

融資と日常的な取引の関係性

銀行に融資を申し込む際には、今まで取引をしたことがない銀行に足を運ぶ企業は少ないのではないでしょうか?

既に取引を行っていることで、融資についての質問もしやすいので日常的に取引をしている銀行へと足を運ぶことになるでしょう。

ですが、日常的な取引と融資の際に発生する貸出金利にはどのような関係性があるのでしょうか?

まず、銀行の収入源について見ていきます。

銀行の収入源には2つの種類があります。

1つ目は「利息収入」です。

融資を行うことで利息をとり、収入を得ているのです。

2つ目は「手数料」となります。

振り込みやATMを使用する際に掛かる手数料などによって収入を得るのです。

そのため、銀行が融資を行う際には上記のような収入源に関わる行動がより多いことで有利になる可能性があるでしょう。

また、融資には審査が必要になります。

申し込む側の企業の決算書が悪い内容であれば、銀行にとってはマイナスになる可能性もあるので融資を断られる可能性もありますが、日常的な取引を行っているのであれば、経営計画を示すことで審査が通過できるよう話を通すことも考えられるので、日常的に取引を行っておくことで融資審査が有利になることがあるのです。

そのため、融資の依頼をするのであれば日常的に取引を行っている銀行へ足を運ぶことをおすすめします。

預金額も影響している?

銀行はより多くの収入源を得るために、低金利で多く預かり高金利で多く貸し出すことを目指しています。

そのためにも、企業との取引では預金について重要視していることも多いです。

銀行が企業に対して、どの程度の融資でどれくらいの金利によって預金をしているかを確認することで取引採算を見ているのです。

取引採算を確認する方法として原始的なものが「実効金利」となります。

実効金利は銀行が受け取ることのできる実質的な利息率を表す方法となり、算出することで採算を確認することができます。
計算方法としては、

(融資額×融資利率-預金額×預金利率)÷(融資額-預金額)=実効金利

となります。
具体的に計算の例を出してみると、融資額が5000万円、融資利率2%、預金額2500万、預金利率0.1%の場合、

(5000万×2%-2500万×0.1%)÷(5000万-2500万)=3.9%

と算出できるので、銀行が企業に融資して預金を行うことで3.9%の利息を得ることができると考えられることになります。
より正確な取引採算を計算するには「本支店方式」という方法で計算を行います。

実効金利では見えていない部分も確認できるので、近年では主流として扱われる方法です。
計算方法は以下の通りです。

【融資額×(融資利率-本支店レート)+預金額×(本支店レート-預金金利)】÷融資額

融資額5000万、融資利率2%、預金額2500万、融資利率0.1%、本支店レート0.5%だとすると、
融資では、
5000万×(2%-0.5%)=75万円
預金では、
2500万×(0.5%-0.1%)=10万
収入を得ることができると計算できます。
そして、75万+10万=85万を融資額の5000万で割ると1.7%となるので、企業との取引採算は1.7%となるのです。

どちらの計算式を用いたとしても、預金量が多いことで銀行にとっては取引採算が高くなるので、日常的な取引でもある預金は貸出金利を決定する際にも大きく影響することがわかります。

預金以外の大切なポイント

上記のことから、預金量が融資に大きく影響していることがわかりますが、そのほかにも大切なポイントがいくつかあります。
まずは、上記で軽く解説した手数料です。

手数料は、振り込みやATMの利用料だけではなく、手形取引や貸出金庫、外国為替やインターネットバンキングなど様々なシーンで発生しています。

少額ではありますが、積み重ねることで大きな金額となるので預金量が若干少ない場合には大きく影響してくるでしょう。

また、様々な料金の支払い口座を融資を行う銀行に指定することも有利となります。

多くの支払いを振替口座にすることで預金残高が増えるだけではなく、引き落としに掛かる手数料でも銀行は収入を得ることができるので取引採算が必然的に高くなるのです。

また、銀行だけではなくそのほかの取引を充実させることでも融資に好影響があります。

例えば、銀行のグループ会社があり、その中に証券会社や保険代理店などがあれば、企業が積極的に活用することで銀行との関係を深めることができ、融資にも良い影響が期待できるでしょう。

銀行が融資を決定する際には上記のような理由で、日常的な取引について確認を行います。

貸出金利を決める際にも利用されることが考えられるので、融資を依頼しようと考えているのであれば、銀行との関係を深めるためにも取引採算を高めることを考えて日常的に多く利用するよう心がけると良いでしょう。