銀行などの金融機関は、取引先の企業を査定し債権区分を決定します。

この債権区分がどうあるかによって、融資を受けられるかどうかが決まってきます。

ですから、できるだけ債権区分を有利な方向に持っていくことが重要になるのです。

ここでは、債権区分の定義や銀行が決める債権区分を良い状態に進めていくための改善策を紹介していきましょう。

債権区分って何?

銀行の債権区分
銀行側は融資の申し出を受けた際に、様々な要素をもとに各企業を審査します。
この時、融資審査の可否を左右する要素として「債権区分」というものがあります。
この債権区分は簡単に言うと申し込みをしてきた企業の信用格付けです。
銀行側は、信用度の格付けを独自の方法で見極め、融資しやすい企業であるかどうかを判断します。
債権区分は融資に与える影響は非常に大きいので、融資を受ける前準備として債権区分が有利に働くようにしておく必要があります。

債権区分の定義とは

ここで、債権区分の定義をご紹介します。

正常先 財務内容、業績が良好で延滞がない企業
要注意先 財務内容、業績のどちらか一方に問題がある、あるいは両方に問題がある企業、または延滞がある企業
(要注意先は、要管理先とその他要注意先に分類されます)
破綻懸念先 経営難に陥っていて改善の見込みがなく、融資が長期延滞に陥り破綻が懸念されている企業
実質破綻先 法的には破綻していなくても、営業所が廃止するなど実質的に破綻している企業
破綻先 法的な破綻手続きを取っている、あるいは手形が不渡りとなり取引停止処分を受けている企業

このように、債権区分は企業の融資状況や業績によって判断されています。

融資においては、利息の減免や延滞などが発生していれば、融資状況に問題ありと判断されてしまうでしょう。

業績においては、貸借対照表で債務超過状態になっていたり、損益計算書が赤字だったりすると債務者区分は確実に下がってしまいます。

正常先と判断されれば、融資をしても問題ないとみなされ融資を受けることが可能です。

まずは、自社の債権区分を銀行に確認してもらうことが必要になりますが、銀行側は債権区分を簡単に公開してくれません。

これは、債権区分を教えることによって今後の関係悪化につながる可能性があると考えているからです。

債権区分を聞くためにはまず銀行員の警戒心を解き、経営努力のために知りたいとはっきり伝えるのが効果的です。

「債権区分が悪化状態であれば、より一層経営に力を入れていかなければならないと考えているので、現在の債権区分が悪くても教えてください。」というニュアンスで聞いてみてください。

債権区分を改善するための取り組み

債権区分を銀行に確認し要注意先以下に該当した場合、債権区分を改善することはできるのでしょうか。

例えば、損益計算書で赤字になっていることが原因で債権区分が要注意先に認定されてしまったとします。

この場合の改善方法は、自社の作成資料によって銀行に説明をすることで、債権区分が改善されることがあります。

この時の損益計算書の赤字は一過性のものにすぎず、次期では確実に黒字に転換できるということを証明できれば、債権区分を正常先に引き上げてもらえるかもしれません。

しかし、一過性でない場合は、財務体質事態を改善したり、業績を上げるための経営努力が必要になります。

自社を本来あるべき姿に戻していくための経営方針や、事業方針の修正力が求められることになるでしょう。

銀行側は債権区分を良くしたいというのは本当?

基本的に銀行側は、各企業の債権区分を良い区分に認定したいと思っています。

なぜなら企業の債権区分が悪化してしまうと、銀行の貸倒引当金が増え損益が出てしまうからです。

銀行が債権区分の悪い企業に対し、改善できる材料があれば積極的に取り上げようとするのもそのためです。

このことからも、企業は銀行に対し色々な企業情報をアピールしておいた方が良いということが判断できるのではないでしょうか。

企業経営者の中には債務者区分が悪い状態に陥ってしまうことを恐れて、銀行に自社の情報を開示しないようにする場合があります。

しかし、この行動は債権区分を改善するためのチャンスを逆に逃してしまっているのです。

だからこそ、自社の債権区分を把握して改善のための取り組みや努力をして、融資に有利な方向へ持っていくことが大切になります。

まとめ

債権区分は、銀行側が融資をするための審査で判断するための非常に重要なポイントです。

もし債権区分が要注意先以下の区分に該当していれば、融資を受けることができなくなるかもしれません。

その場合は、ここでご紹介した改善方法に取り入れてみてはいかがでしょうか。

すぐに改善できない状況もあると思うので、普段から信頼度や業績が良くなるよう、企業全体で努力しておくことが大切です。

自社の債権区分が不明の場合は、取引先の銀行に確認してみてください。

早急な資金調達が必要な場合はファクタリングという方法もありますから売掛金を現金化して資金効率を高めてもよいでしょう。